値上がりを期待して意気揚々と購入したけれど、予想が外れて売るに売れなくなった塩漬け株はありませんか。
私も結構塩漬けになっている株があります…。
そんな悩みの種になりがちな塩漬け株ですが、証券会社にある貸株サービスを利用することで値上がりを待つ間を活用して金利収入を生み出すことができますね。
貸株サービスとは保有している株を証券会社に貸し出すことでそれに応じた貸株金利(簡単にいうならレンタル料)を受け取ることができる制度のことです。
なぜこのような貸株という仕組みがあるのでしょうか。
それは株価の値下がりを期待し「売り」から入る「空売り」を行いたいと思う投資家がいるためです。持っていない株を売ることはできませんから、空売りするためには投資家はどこかから株を借りてこなくてはいけません。
証券会社は私たち個人が保有している株を金利を払って一時的に借り、それを空売りをしたいと考えている別の投資家に貸すことで収入を得ることができます。
そのためいろいろな証券会社には私たち個人が利用できる貸株サービスという仕組みを設けているのです。
こうした仕組みは株式市場全体の流動性確保の一役を荷なっているとも言えるでしょう。
長期保有している投資家にとって非常に有用な貸株サービスですが、
LINE証券で貸株サービスは利用可能なのかどうか気になっている方もおられることでしょう。
LINE証券で貸株サービスは利用できない
大変残念なことにこの記事執筆時点ではLINE証券で貸株サービスは利用できません。
改めて考えてみると貸株サービスを利用するユーザーは株式投資の経験豊富な中上級者が多いと思います。
LINE証券は基本的にスマホで取引をするスマホ証券ということで、初めて株式投資を始める初心者も多いことから、単元単位で株を貸し出すような人はあまりいないと思われ貸株サービスを用意していないのかもしれませんね。
LINE証券ユーザーの1人としては残念なところではありますが、今後のLINE証券での貸株サービス開始に淡い期待を抱きたいと思います。
貸株サービスが利用できる証券会社
LINE証券では現在のところ貸株サービスが利用できないということで、他にどの証券会社で貸株サービスが利用できるのか気になっている方も多いと思います。
実は貸株サービスはかなり多くの大手ネット証券で利用することが可能です。
口座数が非常に多いと言われる楽天証券だけでなくSBI証券、auカブコム証券、マネックス証券、松井証券といった主要証券会社には貸株サービスが用意されています。
貸株金利や貸株サービスで用意されている便利な制度は各証券会社によって多少異なりますのでぜひ各証券会社を比較して貸株サービスを利用してみてくださいね。
どれくらいの貸株金利がもらえるの?
具体的なもらえる金利の額はやはり気になる所ですよね。
銀行預金がほとんど利子がないといっても過言ではない低金利時代ですが、株の銘柄によっては年率1%以上の金利が付くこともあります。
例えば金利1%の銘柄の株を300万円分貸出しした場合、年間3万円もらえる計算になります。塩漬けになっている株がこれだけの金利収入を生み出してくれるなんてうれしい限りですね。
実は貸株金利は銘柄や日によって変動します。基本的に貸株市場において調達しにくい銘柄は貸株利率が高くなります。こうした日々の貸株金利は大抵証券会社のホームページで確認することが可能です。例えば2021年10月15日現在の個別銘柄の貸株金利を楽天証券のホームページで見てみると、YouTuberの事務所として有名なUUUMは4%、おしゃれな家電製品で知られているバルミューダは8.75%、クラウドファンディング事業を行っているマクアケはなんと16.75%となっています。
所有している株を証券会社に貸し出すことで時には年率16.75%もの金利を受け取ることができることに驚かれた方もいるかもしれません。
ぜひ証券会社であなたの保有している株の貸株金利がどれくらいかチェックしてみてくださいね。
貸株サービスの注意点は?
いいことづくめに見える貸株サービスですが実は注意点もあります。
それは、貸株中は配当金や株主優待の権利を受け取れないという点です。
配当利回りの高い銘柄や人気の株主優待がもらえる銘柄などを保有している配当・優待目的の方は注意が必要です。
しかしながら配当金や株主優待の権利を優先したい方に向けた制度が用意されている証券会社もあります。例えば楽天証券では「株主優待・予想有配優先」というコースを選択することにより配当金や株主優待の権利確定日に自動的に自分の口座へ株式を返却することができます。
こうした制度を利用すれば貸株サービスと配当金や株主優待の受け取りをうまくコントロールしていくことが可能になりますね。
とはいえ一定の期間ある銘柄を保有していることで得られる「継続保有特典」が付いた銘柄を貸株する場合には注意が必要です。上場企業が臨時株主総会など、株主優待や配当金の権利確定日とは関係のない日に株主名簿の確定をすることがあります。そうした時に貸株中だと継続保有特典の権利が失われてしまいます。継続保有特典を得ることを期待している方は貸株については慎重に決定されることをお勧め致します。
LINE証券では貸株サービスは利用できませんが、この記事で説明した注意点も踏まえながら他の証券会社で貸株サービスを利用してみてくださいね。
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